ぼくを憐れむうた

ぼくを憐れむうた

日々の雑記や音楽のお話

ここは ぐちの はかば


罪の味

態度に出たってバイトなら口答え1つも許されないな

そうやって彼女たちは歌うけど、全くその通りである。

 

学生であるぼくは、働く場所と言えば精々バイト程度のものであるが、今までぼくがやってきたバイトの中でチームワークを感じられた職場はなかった。

 

ぼくが仕事でも使えない奴なのもあるだろうけど、それにしたって働いてない奴より不器用なりに頑張ってるぼくに辛く当たってくるのは納得がいかない。

去年のバイト先では、慣れない重労働と度重なる叱責でいつも泣きそうだった。

 

そんなぼくが最後にチームワークを感じたのは、間違いなくメイプルストーリーだろう。

 

モンスターカーニバル☆

メイプルストーリーは言わずと知れた、始祖にして名作2DMMOであるが、その中のミニゲームとして、モンスターカーニバル(通称モンカニ)というものがあった。

これは、2チームに分かれて狭いマップで制限時間により多くのモンスターを倒した方が勝利するというシンプルかつ王道のミニゲームだ。

これをすると勝った時のリターンである経験値が大きいのに対して負けた時のデメリットはほぼ無いため、ゲーム内で大人気のシステムであった。

 

ところで、どうやってチームを決めるかというと、まず会場にいるてきとうな人間を捕まえて4人組か6人組を作り、更にそこから2か3人ずつのチームに分ける。この時、ゲーム内で1ゴールドと2ゴールドを撒いて同じ数のゴールドを拾った奴が同じパーティーを組み2チームに分かれるというやり方がスタンダードであった。

しかし、先程は負けてもデメリットがないとは書いたが唯一のデメリットがある。

それは時間だ。

モンスターカーニバルは制限時間内はマップに幽閉される。故に、白熱した試合ならまだしも、負け試合の場合でも相手のメリットの為だけに制限時間を過ごさなければならない。こんなの時間の無駄だ。

ではどうするか?

答えは簡単…イカサマだ。

 

当時横行していたのは、予め手を組む仲間と一緒に明らかにモンカニ初心者であるプレイヤーを誘いチーム分けをする。

その時、1ゴールドと2ゴールドを撒くのではなく、1ゴールドのみを撒く。

そして全員がゴールドの数を確認する際に、手を組む相手と自分は2ゴールドと宣言する。

こうすることで、初心者vs自分と仲間というチーム分けを半ば強制的に行うことが出来るのだ。

そうすれば意図的に勝ち試合のみを行うことができる。経験値ちゅっちゅと背徳感で脳幹が痺れる感覚を味わうことができるという寸法だ。

 

が、

 

悪い奴ってのはろくな死に方をしないものだ。

いつも通りぼくがモンカニ会場へ赴くと、パーティーに誘われゲームに参加。しかし負けが続く。そう、チームがほぼ固定である。つまり、明らかにイカサマされている…!!

いつもイカサマしていたぼくだからこそわかる。全く変わらないチーム分け。こんなことあるわけがない。ひたすら、ひたすらクズどもの経験値のために踏み台にされている感覚……これがぼくが散々初心者に味あわせてきた罪の味ってわけか…

 

だからといってチームを抜けて他のチームのゲームに参加するのも二の足を踏む。

ぼくは回復職であり、誘われ辛いのも相まって違うチームを探すのも億劫。

それに。

それに、相手からカモにされているこちらのチームメイトは健気に戦っている。恐らく初心者だろう。何も知らずに必死に安い剣を振るっている。

おいおい君、そんなに頑張らなくてもいいんだよ、これはイカサマ出来レースなんだよ。

モニター前で呟いても届きゃしない。

 

仕方ない…ならば付き合ってやろう。これが罪の味というならば、とことん味わってやろう。

ぼくの拙い攻撃魔法もせめて多少のポイント稼ぎにくらいなるだろう。危なくなれば回復なら幾らでもしてやる。それじゃあ、敗北を喫する為に反撃をしようじゃないか!

 

奇跡は起きない。でも、そんな事はもうどうでも良いのだ。

勝ち目がなくてもチームメイトが頑張っているのなら、それがぼくも全力で戦う理由になる。不細工なチームワークだがイカサマゲームよりも清々しいもんだ。

さあ、次のゲームを始めよう!

 

初心者「めしおち」

初心者「乙」

 

ゔぉぉぉぉぉぉおおおおおおあおおおおおおおおおおおい!!!!!!!!!!!いいとこだったのにてめえええええええええええええ!!!!!!!!!!!

LINE WORKS×はてなブログ特別お題キャンペーン #チームワーク

LINE WORKS×はてなブログ特別お題キャンペーン「#チームワーク」を語ろう!
sponsored by LINE WORKS