ぼくを憐れむうた

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日々の雑記や音楽のお話

ここは ぐちの はかば


自殺すんの?敗北主義者じゃん!

下書きの記事ってのは大抵更新されずに溜まっていき、公開されないまま忘れ去られていく。タイムリーじゃなくなっちゃうからね。

 

でもこれは別にタイムリーな話題って訳でもないので今更ながら数週間前の下書き記事を更新する。

 

どこかで誰かが「自殺は負け」というような旨の発言をしたらしい。

 

この発言に対しての反論が度々出ている。つまり自殺は敗北などではない、自殺者の心境は想像を絶するのだ、と。

この論を唱える人々の中に何人の自殺志願者や元自殺志願者が居るのか分からないし、そもそも自殺者に直接聞くことは叶わないので自殺者の本当の心境ってのは分からない。

 

Twitterのタイムラインに流れてきた元鬱病患者のツイートでは

死にたい、というより、"死"そのものが近く感じた。

という旨の文章が印象的だった。

ぼくも高校時代に死にたいって何度も思ったが、その時想像を絶する心境であったかと問われれば、正直分からない。

あの頃は自分で首を締めてみたりしてみたけれど、"死ぬ"ということに何か安心感を覚えていたような気もする。

もう死ぬしかないんだ、という絶望感より、まだ死ぬという道も残っている、という安堵感というか、なんというか。

つまり、自殺者が一様にえも言われぬ絶望感に塗れて死んでいったのかはわからない、ということだ。

 

かの有名な芥川龍之介もただぼんやりとした不安に自殺を促されたとされている。勿論その背景にはその一言で表しきれないさまざまな事情があるんだろうけれど、彼がそう書き記したからにはそういうことだろう。

 

もちろん自殺は不幸な出来事であることに変わりはないが、理由も心境も千差万別で様々であると言えるのではなかろうか。であるとすれば確かに自殺は敗北と決めつけるのはおかしな話だが、自殺者は全員屈辱に悶えて死んでいったと一括して評するのも如何なものか。

 

なに中立的な立場とってんだこの中立厨がと言われそうだが、それもそうなって然るべし。何故なら、両者とも自殺を悲しんでいるからだ。

言葉尻だけとって言えば、確かに

「自殺を勝敗に分類して評価するなんてなんと不謹慎なことであろうか」

とも言えるだろうが、果たして発言者は本当に自殺を勝ち負けの結果に落とし込んで分類したくてそんな事を言ったんだろうか?

ぼくは違うと思う。

自殺しちゃったら何も出来なくなっちゃうよ、という事を言いたかったんじゃないのだろうか。これは自殺を批判してるんじゃなくて、自殺なんか辞めろよと発破をかけているようにしか思えない。

であるとするならば、自殺は全て悲劇であり敗北ではない、と論ずる人々と思想のズレはそうは無いんじゃないか。

とはいえ、含めた意図も受け手が読み取れなければ意味が無いから、「負け」という言葉は少々強過ぎたのかもしれない。

 

だけど誰しもが、家族や友人や知人が恋人が自殺してしまえば悲しいわけで。その事実は確かであって。

上にも自殺者の状況と心境は1つに分類することは出来ないのでは、という推論を書いたが、それはそうとしても死んでしまったら悲しい気持ちになる人が居るんだ。

自殺は敗北である故に死ぬべきじゃない、とか

自殺者は悲劇的な存在である、とか

そんな議論するんじゃなくて、あなたが死んでしまったら悲しいよ、とちゃんと伝えることの方がよっぽど大切なことだと思う。

 

綺麗事で終わりやがって、となるかもしれないけど、そもそもこの議論の参加者は誰の自殺を憂いてるんだ?知り合い?赤の他人?それとも日本の自殺率?

最後の話は知り合いを前提とした話だったが、もし赤の他人の自殺を憂いてるのだとしたら、そもそも本当に赤の他人の自殺を心の底から悲しんでるのか?来月には忘れてるんじゃないのか?

もし本当に知りもしない人間の自殺を止めようとしてるなら、なんで暖かい部屋でのんびりパソコンカタカタやってんだ?そんな暇があるなら今すぐ自殺志願者を止めにいけよ。Twitterにごまんと溢れる自殺志願者に片っ端から電話して話聞いてやれよ。自殺を憂う人間がこんなにいるのに、ぼくが苦しみながらネットに発信してもほぼ誰も声をかけてくれなかったのはこういうことか?

 

ってね。少し屁理屈書きましたけど、もし日本の全ての自殺志願者に憂いてるなら、身の程を知れと。

憂いた所で現状は変わらないし、素人の人間1匹にできることは限られてる。憐れむだけなら俺にもできる。

中途半端な優しさを振りまかなくていい。身近な人だけに留めたらいい。今はインターネットで交流もできるから"身近"の範囲も広がってるはず。知りもしない大勢の自殺志願者を気遣うより、自分のコミュニティの中でしんどそうな人がいたなら話をしてあげることの方がよっぽど意味があると思う。きっと強がってる人が多いから、優しくしてあげてください。やっぱりそれが大事だと思います。

 

ところで先日知り合いに、ぼくのことそんなに興味無いのか、と問うたらお前の命日だけは興味あると言われました。いっつにしよっかなぁー!!!!!!!!!!!!てめえの命日の翌日にしよおかなあぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!

 

追記

こんな記事が死にたい人のそばにいる人に届けばいいんだけど、そうもいかないかもしれない。死にたい人に届くことは、もっとないかもしれない。

けど、一応、死にたかった頃に見てた動画を貼っつけときます。ニコニコだけど。