ぼくを憐れむうた

ぼくを憐れむうた

日々の雑記や音楽のお話

ここは ぐちの はかば


ならば友よ

久しぶりに後輩とお酒を飲んだ。

体調が著しく優れない。

 

彼らはずいぶん年下だ。

ぼくが留年を繰り返さなければ会話すらしてないだろう。そんな後輩。

 

そんな後輩も今年卒業するらしい。めでたいことだ。

秋の涼風が通り過ぎる中、そんなことをふと思った。

 

「もうすぐ卒業だね」

 

なんて言えなかった。寂しいし。

 

ところで、青春なんて青臭い言葉がある。

「青春してる」なんて、青春してる最中は言えやしない。本当に青春の渦中にいる奴らは色々苦しくて、青い春の中にいるなんてわかりゃしないのだから。

では、その青春ってのはいつ始まっていつ終わるんだろう。

きっとどちらも突然だ。突然始まって突然終わるんだと思う。

 

じゃあ、青春が終わったら二度と来ないんだろうか?

 

どうだろう。よくわからん。

よくわからんけど、ぼくは大学の同期と会うとついつい酒を飲み過ぎてしまう。クラクラしてしまう。

一瞬だけど当時の苦しみながらも生き抜いた、自由奔放に生き抜いた、あの日々をふと思い出して。最後の演奏で泣きじゃくってたのを思い出して。

 

真っ当な大学生を毛嫌いして、変なことばかり考えて、変なことばかりしてたあの日々を思い出して。

 

話がずいぶん逸れてしまった。

 

でも、野狐禅はこうやって歌ってる。

ならば友よ、青春って言葉は、きっと諦めた人が発明したんだろう。

ならば友よ、死ぬ間際でいいや。君と青春を語り合うのは、死ぬ間際でいいや。

そうらしい。俺がお前と青春を語り合うのは死ぬ間際でいいらしい。

 

じゃあ何歳でも青春はあっていいんだろう。30代でも40代でも、口に出さなくても青春は青春なんだろう。

 

中学の頃や高校の頃ディスプレイの中で過ごした日々も青春だし、友達がいない今に部屋で値上がりした煙草を燻らすのも青春なんだよ。