そしてぼくは指を切った。
あれは…1ヶ月ちょい前の話である。
いつぞやのクソアマとなんやかんやあって飲むことになった。サシ飲みではない。酒豪の後輩とクソアマと3人でだ。
案の定ぼくはベロンベロンに酔っ払った。久々に死ぬかと思ったほど酔っ払いながらも最寄り駅についた。
その時気づいたのだ…
財布がないことに………
結果的に、入っていたお札を全部抜かれたぼくの財布は三日後くらいに見つかった。
親の
「もう絶対見つかんないわw絶対見つからないからねw」
という有難いアドバイスは参考にならなかった。
あれは約1ヶ月前の話である。
そうして無事バイトも終え、無事財布も失くし、無事財布を回収したぼくは下宿の準備をし、無事ほぼ下宿の環境を整え終えることができた。
あとは原付をどうするか、という問題だけが残ったが、なんてことは無い。残り少ない荷物を纏めて、荷物ごと原付に乗って下宿先へ旅立つ事にした。
直後、
正確には、実家に引き返すには遠く、下宿先に着くにはまだ半日かかろうかという距離で、
後輪が爆発した。
スマホを確認すると、近場のバイクショップで徒歩40分。電話をかけると怪我をしていて取りに向かうことは出来ないと言う。持ってきてくれれば直すという。
…
ぼくは本気で泣こうかと思った…原付を捨てて行こうかと思った…
原付を押して徒歩40分なんてのは最早修行だ。しかも若干の上り坂がやんわりと続く春の国道は、まるで地獄の道のりだった。
上り坂がやんわり続いていたのに、終盤更に歩道橋がルートに入っていた時の絶望感を超える絶望は向こう10年は味わえないだろう。
しかしぼくは珍しく諦めずに、徒歩で2時間程度かけて原付をバイクショップに持っていき、なんとか旅を終えて引越しを完了できた。
親の
「なんか家出みたいだね」
っていうLINEには生まれて初めての既読無視をした。
あれは数週間前の話である。
慣れない授業と慣れないバイトに明け暮れる日々に、ぼくは大きく体調を崩した。くしゃみが止まらない。
授業の内容もバイトの説明も、すべてくしゃみと共に宙に霧散する。そこに花粉症も混ざり合い、ぼくの身体は一時的に鼻水を排出するだけ器官と成り果てた。
だが特にそこに絶望感は無かった…
仮にこれが実家だったとして親が助けてくれたか?
それにこれは原付を何キロも押して歩くことより絶望的なのか?
もしくは全身麻酔で腸骨を抜き取る手術と比べたら?
…話すことは、多いけど、ただくしゃみをひとつ。
あれはつい先日のことである。
ケツにできものができた!!!!!!
笑い事に聞こえるが、鎮痛剤を飲まないと座れやしないほど痛い。
終いには原付に腰掛けることすら出来なくなった。
自然と涙がこぼれ落ちる。
痛いからじゃあないぞッッ!
なんでぼくだけこんなに散々な目に遭わないといけないんだ!
そりゃ
仮に親がいても何もしてくれないだろうし、
原付を何キロも押すよりかはマシかもしれないし、
アンドロイドは電気羊の夢を見るかもしれない。
だがね、なんでぼくだけ辛かったことを思い出さにゃいかん回数がこんなに多いんだよ!
そしてさらに追い討ちをかけるように、数日後はサークルOBの集まりがある。
ぼくは絶望に伏した。
本来なら絶望に屈したいところだが、ケツが痛くて伏すことしかできないのだ。
しかし、その後すぐに
ケツが爆発した。
結果、一時的には女の子の日みたいになったが、適度に授業をサボることで一命を取り留めたのだ。
めでたしめでた
あれは数時間前の出来事である。
包丁で指を切ったァァァァァ!!!!!!!!!!いてぇええええええええええ!!!!!!!!!!!!中指がもげそうだ!!!!!!!!!!!!!!!!なんでぼくばかりこういう目に遭わないといけないんだよォォォォォォ神様ヨォオォオォォ!!!!!!!!!!
ほんとに厄年抜けたのか??!!!!????!!!!!実質ここまで不幸が積み重なったら厄年だろ!!!!!!!!!
野田洋次郎は言ったよ!!!!!
「嬉しいこと悲しいことはすべて半分こずつなの。だからそう最後は0になれるの。」
わしの人生はマイナスになりそうだぞボケええぇぇえええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!
マジで納得いかん!!!!!!!ここまでつらつらと綴ってみたが、この間の楽しかった思い出など無に等しいことを考えると、余計に納得いかねェ…………
涙のあとは虹も出るか?!
涙のあとには笑いがあるはずか?!
俺にはよく分からん!!!!俺にはよく分からんが!!!!!!!
そうであることを信じるよ。
ネットに弾かれたテニスボールはどちらに落ちるかは分からない。
それでも奇跡は信じてる………
ネットの向こう側に落ちることを信じよう……………………
………ちなみに中指を切ったんですが、中指を使わないコードで曲を作ることに成功しました。